書きかけのネタを晒す その3

本日の書きかけネタは

「図書館戦争」堂郁

表でupしてるWeddingHapinessの続き
そしていつものごとく、書き上がっておりませぬ…(^^;A

そんなんでもよろしければ、続きからどうぞ~~
「Wedding Happiness 2」

「さすがに疲れましたねー」
「あぁ」

 二次会を終えて、式を挙げたホテルの客室に戻った郁は、ローヒールのパンプスを脱いでベッドに腰掛けた。腰掛けた際に淡いオレンジ色のワンピースの裾がふわりと揺れる。郁にしては珍しい装いのそれは、胸の下から緩やかに流れるシフォン地も可愛らしいワンピースで。
 柴崎と選びに行ったはいいが、いざとなって「やっぱり、こんなの可愛すぎて笑われます!」と言いはる郁に「花嫁が可愛くして何が悪い」と堂上が押し切ったのだ。そういう堂上は、落ち着いた色味のスーツだったが。

 こんな職業だからハネムーンはまた別の機会になってしまったが、とりあえず明日は有休を取ってある。いくら何でもこれ位の休暇は許されてもいいはずだ。
 流石の堂上にも疲労の色が見える。終始見世物状態に置かれていたのだから、致し方無いと言えよう。

「あ、そうだ忘れない内に」

 郁は何を思ったか、ベッドにちょこんと正座をすると夫になったばかりの堂上にもベッドにあがるよう促した。

「…何だ?」
「いいから、篤さんもそこに座って」

 訝しりながらも、郁の言うとおり正面に座ると郁は居住まいを正した。

「篤さん」
「ん?」
「不束者ですが、どうぞ末永くよろしくお願い致します」

 きちんと三つ指をついて深々と頭を下げる郁に堂上は相好を崩した。そんな改まって言われなくても、末永くよろしくするつもりだ。

「こちらこそ、だな」

 下げた頭にいつものように手のひらを乗せると、郁は顔を上げて嬉しそうに笑った。

「じゃぁ、こっちも忘れない内に」
「え?」

 何?と思う間もなく、とんと肩を押された。その背中は必然的に上質のシーツとスプリングに柔らかく受け止められる事になって。

「篤さん…?」

 郁は夫となった堂上を、きょとんと見上げる形で名前を呼んだ。対する堂上は面白そうに、郁を見下ろしていた。丁度、何かを企んでいるようなそんな顔で。

「新婚初夜、だろう?」
「えぇっ?!」
「…何で、そこでそんな声が出るのか聞いていいか」

 一瞬にして堂上が半目になる。

「だ、だって、今日はいろいろあって疲れてるでしょう?」
「まぁな」
「それに、お酒だって一杯飲まされてたし!」

 今日はここぞとばかりに飲まされていた筈だ。披露宴に始まって、二次会までたっぷりと。それこそ浴びるほどに。

「あれくらいの酒で、酔いつぶれるとでも思ってんのか?それに、こんな日に潰されてたまるか」

 あれ位って…!

 郁にとっては、寝落ち確定量の軽くうん十倍だ。まぁ郁と堂上の飲める量を比べる方が間違っているが。
 それにしたってかなりの量を飲まされていた筈だ。それなのにこうも平然とされていては、あの中身は実は水だったんじゃ?と勘ぐりたくもなる。それとも本当にあの位の量は大した事無い量なのだろうか。

「で、でも」
「…まだ何かあんのか」
「そんな、疲れてる日にわざわざ…」

 郁だって嫌と言うわけではないけれども、どうせならこんな疲れてる日にしなくても、と言うのが本音である。
 
「結婚した二人が初めて迎える夜が、初夜だろう?」
「まぁ、そう、ですけど」
「初夜は一度きりだからな、それなりに経験しとくとしたもんだろう?」
「…そう言うもんですか?」

 まぁ、確かに二人を表す言葉は変わったけれども。

「それに、今日は何か凄いの着けてるって聞いたし」
「えぇ、まぁ…って、えぇっ?!」

 二次会から部屋に戻ってきたばかりなので、ウェディングドレスを着た時につけていたスリーインワンを身につけてはいる、確かに。ドレスのラインがきれいに見えるからと言う理由で、式場の方から用意するようにと言われていたのだ。
 でも、それは堂上に見せる為とかそう言う為では無いつもりだったのだが。

「ちょっと待って、せめてシャワー浴びてから…」

 胸元に伸びてきた手のひらを避けようと、身を捩るとこれ幸いとばかりにワンピースのファスナーをおろされた。

「待って…」
「待てん」

 そう言う堂上の手は、郁の肩からワンピースを落とすのに余念がなくて。

「…あ」

 背中に唇が落とされる。それだけで郁の体からは力が抜けてしまって。
 すっかり、堂上の手のひらや唇に反応するようになってしまった体がちょっとだけ恨めしい。一旦触れられてしまうと、抵抗することが難しくなってしまうからだ。
 かと言って、ここで抵抗する意味はどこを探してもないのだけれども。

「郁」
「…ん」

 ワンピースを落として現れたのは、今迄になく色っぽい下着を身につけた新妻で。式の時のドレスは背中が大きく開いていたので、勿論下着もそれに合わせて開いている。その背中に、堂上の手の平と唇が寄せられる。それこそ、触れてない所が無い位の丁寧さで。

「篤さん…?」
「ん?」
「なんで、今日は背中ばっかり……」
「なんだ、他の所を触って欲しくなったのか?」
「そ、じゃなくて……」

 別に今迄だって背中に触れられる事が無かった訳じゃない、郁が背中が弱いと言うのもあってよく触れられてはいる。けれども、今日のそれはいつもとは違う気がするのだ。

「この背中に…」
「…なに?」

 何事か言いかけた堂上の顔を見ようと、郁が身を捩る。堂上はその視線を避けるように郁の背中に唇を落とし続けるのだ。

「何の力もない、けれども必死で本を守ろうとしていた凛とした背中に見とれた。その姿は今も鮮やかに、この胸にある」
「…え?」
「その背中を守りたいと思った。お前が図書隊に来てからは、お前の背中を守るのは、いつも俺であればいいと思ってた。それは今でも変わらない」
「あたしも…」

 なんとか郁が堂上の腕から逃れて仰向くと、堂上は真摯な瞳で郁を見下ろしていた。

「あたしも…、何時からか覚えてないけど、ずっと篤さんの背中追っかけてた。何時か追い越してやるんだって思ってた。でも」
「…でも?」
「もう、追い越さなくてもいいかなって。目標なのは変わらないし、ずっと追っかけてくつもりだけど。これからは無理して追い越そうとしなくても並んで歩いていけるって、そう思ってるから」
「…そうだな」

 ちゅ、と額に暖かな感触がして、郁はくすぐったさに首を竦めた。
 唇は額から、瞼に。瞼から頬に順番に降りていって、軽く唇に触れたかと思ったら、吐息を呑み込むような深いキスに変わっていった。

「…んむっ」

 不意に舌が絡んできたので、郁は変に息を呑み込んでしまって不明瞭な声が漏れた。けれども、もうそんな事に気を回していられない程、堂上の舌は激しくなっていってそれに応えるのが精一杯だった。

「……は」

 こんな時の吐息は、そうと意識していなくても甘い。何時だったか、堂上に「誘ってんのか」と言われた事もあったが、郁にそんな芸当が出来る筈もない。「無意識だってんなら、尚更質が悪いな」なんて失礼な事を言われたりもしたが、自然とそうなってしまうのだから仕方がない。

 スリーインワンをつけたままの郁の胸元に手を忍ばせようとすると、郁の手がそれを阻止した。何だ?と怪訝そうに眉をあげる堂上に郁が恥ずかしそうに目を伏せた。

「あの…ね?これ、背中のホックが多くて一人ではうまく外せないの、だから…」
「脱がして欲しいのか?」

 コクリと郁が小さく頷くと、堂上は郁の上体を起こした。

「何だ、これは?どうなってんだ??」

 堂上の手がストッキングを吊っているガーターベルトまで降りるとぴたりと止まった。

「篤さん、外すのは背中のホックだけで……」

 そう言う郁を

 何かおかしい所があるのかと不安になった郁は、堂上を呼ぶと止まっていた手が動き出した。

「…こんなんでガータートスなんかする奴の気が知れん」
「…え?」
「こんな新妻のスカートに潜って、平気でいられるかってんだ」
「……え??」

 式場側から、こんな事をする方もいらっしゃいますよと言う情報で、ガータートスなんて言うブーケトスに似たような催しがあるというのは知っていたが、こんなそそる光景を見せられて平常心を保てと言うのは、何の拷問か。
スポンサーサイト

Comment

Comment Form
公開設定

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。